12月14日(木)

ビッグマリーの子供たち


クリスマスミュージアムからは「ガーデン」というリンクでご紹介している「ローズマリーの庭へようこそ」は、私がここを始める少し前に作ったWebサイトです。当時思いのままに育てていたさまざまなハーブやバラなどの約1年間の庭の様子を、写真とともに紹介してきました。今では忙しさを理由に庭の手入れや草花と過ごす時間もすっかり遠のいてしまいましたが、いつも花々に囲まれていたあの当時を思い出すと、何だか切ないくらいに懐かしくなります。

さて、私の庭にはそのサイトの名の由来にもなったシンボルツリーの大きなローズマリーがあります。正確には「ありました」と過去形になります。愛称「ビッグマリー」、幾つものエピソードを持つ彼女は、1年くらい前から急に元気がなくなり、今年の夏の暑さに耐えることができず、ついに枯れてしまいました。10数年を生きてた太い幹もすっかり枯れて茶色になってしまった姿を眺めつつ、もしや再生してくれるのでは、という期待もしましたが、やはり結局生き返ってくれることはなく、秋の訪れる頃お別れをしました。あんなに生い茂っていたことが信じられないくらい、枯れきった根は小さく、容易く地面から抜けました。枯れてなお、あの毅然とした香りをかすかに残しながら。

庭先にポッカリとできた空間は今でもとても寂しいけれど、ビッグマリーはあちこちにたくさんの子供たちを残しました。挿し木で増えた鉢を差し上げたものが近所のお宅で見事に青々とした姿に育っていたり、あるいは立ち話のついでにちょっと庭から切って作って差し上げたタッジーマッジーの中にあった一本をそのまま大事に育てていただいたり。もちろん私の庭には彼女の子供も、まだ小さいながら孫までもが育っています。
ローズマリーは植え替えを嫌うので、ビッグマリーのいなくなった場所にその子孫を植えて二代目シンボルツリーを継がせることはできませんが、そこは永久欠番のままでもいいかしら…、と、最近思うようになりました。でもきっと次の夏あたりには、周りの株からのびた枝葉に彼女の居た場所はすっかり覆い尽くされてしまうことでしょう。

毎年クリスマス間近に慌てて作っていたリースの主役は、今年から彼女の娘がつとめることになります。
母から受け継いだ艶やかな深緑の容姿と香り高さをそのままに…


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