12月19日(月)

クリスマスローズが咲くまで

〜ゲスト寄稿:柊館長代理〜


もう8年も前になるだろうか。住み慣れた北の国から7年ぶりに関東に引越しをしてきた。雪に埋もれる生活から殆ど雪のない関東での生活、幼い頃から住んでいたはずの故郷なのに、快適な北の国での生活にどことなく心を残していた。子供もそう、仲の良かった友達とも別れ、開放的な学校生活が一気に窮屈になり毎日家でしょんぼりと「前の家に帰りたい」と俯く。

引っ越した住まいは古い一軒家、古いけれど庭もあって好きなように使ってよいと大家さんに言われていた。
たまたま通りかかった花屋さんで見掛けた「クリスマスローズ」の鉢植え。実のところどんな花が咲くのか、いつ花を咲かせるのか全く知らないままそのネーミングに惹かれて買って帰ってきた。
「庭に植えたら根を張って大きくなるから」と花屋さんに教えてもらった通り庭の土を掘り起こし縁側からよく見える場所に小さな苗を植えた。子供達も「どんな花咲くのかな」と楽しみな様子だ。
日照時間も長く、温暖な地域では花はぐんぐん成長するのを改めて感じる日々。なにげなく植えた種や苗がすくすくと呆気ない程に花を 咲かせ、実を付ける。(北の国では寒すぎて緑も花とも縁遠い生活をしていたので)けれど、ただひたすらに緑の葉を伸ばすだけのクリスマスローズ。確かに大きくなって根は張っているのに、まったく花芽が付かない。本を調べてみてもいけないところはないらしい、ネットの画面では可憐な花びらをほころばせている。

3年目の冬、そっと持ち上げた葉の根元に初めて小さな小さな花芽を見付けた。それはそれは小さくて頼りない小さな花芽だ。白い花を咲かせるのかピンクの花を咲かせるのかも分からない程の固い花芽。
1つの花芽を見つけてからはあっという間に数を増やし、逞しく根付き大きくたくさんの花を咲かせた。年を重ねる毎に株も大きくなり花の数も増えていく。

ふと気付けば家族の誰もが新しい生活を根付かせ、毎日を楽しめるようになっていた。

新居にも、勿論門扉からアプローチへ続く正面の庭に掘り起こして一緒に引っ越してきたクリスマスローズが今もたくさんの花芽をつけている。






柊さまがまだ私の家のすぐ近くに住んでいた頃、私もそのクリスマスローズが蕾をつけるのを楽しみに待っていたひとりでした。
ねえねえ、見て!と知らせを受けてお邪魔した庭で、大きく茂ったクリスマスローズの葉をかき分けて見せていただいた可愛い蕾、感動的でしたね(^^)
ちょっぴり懐かしくて素敵なお話を、どうもありがとう!
館長 Fumiko





本日の素材はクリスマスローズを壁紙にアレンジしてみました。




本日のご提供画像

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