1989年12月6日。 クリスマスにはまだ少し間がある穏やかに晴れた冬の日、私は少し早めのプレゼントをもらった。間違いなく一生のうちで一番ステキな、奇跡のプレゼントを。
その年の春、体の異変とともに知らされたのは懐妊と発病。手術、点滴に繋がれたままの長い入院治療。人として生まれるための貴重な準備期間である胎児期を、ゆっくりゆったりと過ごさせてやれない過酷な闘病の日々。しかし、とにかく何とか生まれてきてくれさえすればと祈り続けてきた命は、定められた月日をしっかりと母体に居座り続け、健康な体でこの世に誕生した。夢にまで見て、一度は夢とあきらめた、愛らしい女の子だった。
そんな状況で生まれてきたにもかかわらず、彼女は病気らしい病気もせず健やかに大きくなった。今もケラケラとよく笑う陽気な性格に変わりはないが、十何年も経つと、愛らしい女の子も立派に生意気で可愛気のない小娘に成長する。
ほら、食事中はメールなんて見ないの! ほら、制服のスカート、そんなに短くしちゃダメ! あ〜〜っ、眉毛は剃るなって言ったでしょ!!
生まれてきてさえくれればいい。五体満足でありさえすれば、もうそれ以上何も望まない… そう祈り続けた日々はすでに遠く、奇跡など忘れて当然のことのように過ごしている今の暮らし。せめて一年のうちの一日くらいは、遠い日に思いを馳せて、感謝とともにこの娘を思いきり優しい気持ちで見守ってあげよう。
なーちゃん、16歳のお誕生日、おめでとう!
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